「EIZOのゲーミングモニターって、最近まったく見かけないけど、もう販売していないの?」
長年、画質と品質に定評のあったEIZOのゲーミングモニター「FORIS」シリーズ。購入を検討している方の中には、在庫が見つからず困惑している人も多いのではないでしょうか。
しかし、「撤退した」と断言できるような公式発表は見当たらず、情報が錯綜しているのが実情です。果たして、EIZOは本当にゲーミングモニター市場から姿を消したのでしょうか? それとも販売戦略を変更しただけなのでしょうか?
本記事では、EIZO公式サイトや各販売チャネルの状況、過去製品の動向をもとに、「EIZOのゲーミングモニター撤退説」の真相を検証します。さらに、今後の代替製品や、正確な情報を得るための手段についても紹介します。
結論:EIZOはゲーミングモニターから撤退していないが、販売縮小の可能性はある

現在のところ、EIZO(エイゾー)はゲーミングモニター市場から完全に撤退していません。ただし、公式サイト上でFORISシリーズの掲載が少なく、外部の販売チャネルでも在庫が非常に限定的であることから、市場での活動を縮小していることがうかがえます。
EIZO公式サイトでのFORISシリーズの状況
EIZOの日本公式サイトでは、FORISシリーズ(FS2735、FS2434、FORIS NOVAなど)が2025年5月時点で明確に掲載されていません。一方、グローバル公式サイトでは、FS2735・FS2434のページが確認できました。
日本公式サイトを覗くと、かつてはゲーミングやホームエンタメ向けモニターとして展開されていましたが、現在の製品ページではFlexScan(ビジネス向け)、ColorEdge(クリエイティブ向け)、RadiForce(医療向け)などが主に紹介されています。
過去にはFORISシリーズ専用ページが存在していたようですが、現在では非アクティブとなっています。
外部サイトでの製品取り扱い状況
Amazon、楽天、ヨドバシカメラ、価格比較サイトにおいて、FORISシリーズの在庫は極めて限定的です。Amazonでは、FS2735とFS2434、すでに製造中止になっているFG2421どれも在庫状況が確認できました。


FORIS NOVA(21.6インチOLED)は限定500台生産のため、市場には流通していない状態です。ただし、EIZOの正規代理店や再販業者が一部(北米・欧州・中国)で在庫を持っている可能性はあります。
撤退に関する公式発表の有無
EIZOがゲーミングモニター市場から正式に撤退したというプレスリリースは、2025年5月1日時点では確認されていません。
しかし、FORISシリーズの新製品は2015年のFS2735以降の更新がなく、医療・クリエイティブ向け製品へのシフトが明確であることから、ゲーミング分野の優先順位が低下していることはうかがえます。
考えられるシナリオ
ここまでの情報を踏まえると、EIZOがゲーミングモニター市場においてどのような意図を持っているのかを断定することは難しい状況です。ただし、FORISシリーズの更新停止や製品の流通状況、そして他分野への注力といった要素から、今後の展開をいくつかのシナリオとして予測することができます。以下では、その代表的な可能性について整理します。
シナリオ1:段階的な撤退
FORISシリーズの生産を徐々に終了し、新モデルの開発も凍結されている可能性。競合ブランド(ASUS、BenQ、LGなど)の市場支配が影響していると考えられます。
シナリオ2:地域限定販売
FORISシリーズが北米・欧州・中国など特定の地域でのみ細々と販売されている可能性。グローバルサイトにはFSシリーズが掲載されていた実績があります。
シナリオ3:市場テストとしての限定生産
FORIS NOVAなどの限定モデルは、EIZOがゲーミング市場の反応を見るための試験的な製品であった可能性が高く、量産には至らなかった可能性があります。
EIZOがゲーミングモニターから撤退した後の代替案と、今後の関連情報を確認する方法

EIZOのColorEdgeシリーズはHDRや広色域に対応しており、ゲーム用途にも使える場合があります。ただし、価格はゲーミングモニターのFORISシリーズよりも高価です。
代替するなら「Color Edge」シリーズがおすすめ
EIZOのColorEdgeシリーズは、写真家やグラフィックデザイナー向けのカラーマネージメントモニターで、写真やデザイン作業に最適です。
最新モデルにはCG2700XやCS2400Sがあり、内蔵キャリブレーションセンサーやColorNavigatorソフトウェアが特徴です。
ユーザーレビューでは、色の精度と使いやすさが高く評価されています。

EIZOモニターは高いだけなのか?
「高いだけ」と言われがちですが、以下の理由で価格に正当性があります。
- 医療・業務グレードの品質管理
- 長寿命と5年間保証
- 色再現性や視野角に優れたパネル
確かにColorEdgeシリーズは高価格帯に位置付けられており、CGシリーズは特に高価ですが、色の精度と長期的な安定性を考慮すると、プロフェッショナルユーザーにとっては価値があるとされています。
デジタルフォトグラフィーレビュー(フォーラム)では、古いモデルを安価に購入するか、新しいモデルに投資するかで議論があり、予算に応じた選択肢が提案されています。
最新状況を知る方法
ここまでEIZOがゲーミングモニター市場から撤退したのか説を紹介しましたが、最新状況を知るためには、EIZOの公式サポートへの問い合わせが一番の方法です。
日本国内の場合はフォームまたは電話(186‐0570-200-557)での問い合わせが可能です。海外への問い合わせならこちらから連絡できます。
次に、EIZOが発表している最新のプレスリリースを定期的に確認することで、製品ラインの更新や販売方針に関する公式な発表を把握できます。
また、X(旧Twitter)やRedditといったSNSやフォーラムでは、ユーザーが入手した情報や在庫状況に関する投稿が行われており、実際の流通や評価に関するヒントを得ることも可能です。
まとめ
それでは、EIZOはゲーミングモニターから撤退したのかについての、まとめです。
- EIZOは公式に撤退を発表していないが、ゲーミングモニターの取り扱いは明らかに縮小している
- FORISシリーズの更新が長期間停止しており、今後の展開は不透明
- 撤退の断定は避けるべきであり、正確な情報は公式サポートや信頼できる販売代理店を通じて確認することが重要
最新情報をチェックしつつ、購入を検討している方はAmazonなどを利用するほか、他社製ゲーミングモニターも視野に入れると選択肢が広がるでしょう。
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